ガイゲの音楽どっぷり生活とジャズ
2012.10.01. 19:38
みなさん超おひさしぶりです。ガイゲのバイオリンレッスンブログ、放置する事、実に3年。
2009年のバイオリン発表会後アメリカと日本を往復する生活が続き、すっかりバイオリンから引退し、5分先生とは良い飲み友達?化していました。特に2011年度は一年の半分以上を海外で過ごし、ほとんど日本にいませんでした。
そんな私ですが、音楽は好きなので我が家は常に音楽で溢れています。車ではオペラをよく聞いているし、お料理しながらジャズを聴き、お酒を飲みながらクラシックを聴いています。
今日は、そんな日常で聞いている音楽のお話。このページには、youtubeへのリンクが14箇所あります。どれも素敵な曲ばかりなので、お暇なときに読んでみてくださいね。
まずは車で聞いている歌曲のプレイリストはこんな感じ。
- Villa-LobosのBachianas Brasileiras, No. 5 Aria。8台のチェロとソプラノのヘンな曲。チェロの幻想的なピチカートとヴォカリーズのようにハミングで始まる美しいアリアで、中盤はポルトガル語で歌われます。
- CatalaniのLa Wally: "Ebben? Ne andrò lontana" 愛する人のもとへ行くために、家を出る決心をした娘ワリーのアリア。
- VerdiのLa Traviata(椿姫): Addio del Passato 物語とこの歌詞が分かると涙でちゃうよ
- BizetのLes pecheurs de perles (真珠採り): Je crois entendre encore, cache sous les palmiers テノールのMichael Spyresさんの歌い方が特に好き
- DelibesのLakmé(ラクメ): Viens, Mallika, les lianes en fleurs... Sous le dôme épais これは結構有名だから耳にしたことある人多いかも
何時間も公演されるオペラを、正装して聴きに行くのはちょっとしんどい。そんな時間もお金もお洋服もない。ので、ひたすら美しい歌曲を抜粋してそれだけを聴く、という邪道な楽しみ方をしているガイゲです。(たとえばCD3枚にも及ぶマタイ受難曲も、私が聞くのはせいぜい3曲くらい。歌曲は重い(^-^;))
ところでみなさん、マーラーという作曲家をご存知だと思います。(タイタン(巨人)の3楽章は聞き覚えのある方も多いのでは?)マーラーさんは晩年精神を病み、死ぬ時に「モーツァルト・・・」と言って亡くなったのは有名な話。
基本的にほとんどマーラーは聞かないガイゲですが、ピアノ四重奏曲はよく聞きます。Klavierquartettsatz これはShutter Islandというレオナルド・ディカプリオの映画にも使われていました。最近バイオリンをひっぱり出したのは、この曲のピアノとバイオリンパートを弾いてみたかった時(笑)
その他クラシックで最近良く聞いているのは、ショスタコービッチのワルツ。これはアイズワイドシャットで使われていましたね。
ワルツはハチャトゥリヤンのワルツも好きです。
シューベルトのImpromptu(D899 No.3)もピアノ練習しているのでよく聞きます。美しい曲ですよ~。
ラヴェルの左手のピアノコンチェルトも好きです。たしかこの曲は一番低い音(コントラファゴットのB♭)が使われている曲。戦争で右手を失ってしまったピアニストのためにラヴェルが書いた協奏曲で、ず~っと左手だけで演奏されます。私はやっぱりフランソワの演奏が好き。
ギター曲も聞きます。Isaac AlbénizのAsturias、なかなか凄いですよ。元はピアノ曲ね。時々この曲を狂ったようにピアノで弾くのが好き。
私の10代最後の彼氏はフラメンコギター弾きでした。今でも都内のどこかのお店でこんな曲のフラメンコを演奏しているかも知れません。盆踊りの国に生まれ育った私には、情熱的に過ぎて熱が出そうなフラメンコ。生演奏+ダンスをしてくれるレストランなど、たまに行ってみると素敵ですよ。
↑最後はジャズ。このyoutubeのピアノ、もうほんと、と~っても素敵です。聞いてみて。
ジャズにも色々な種類があって、サクソフォンが入るやつもあれば、ボーカルが入るものもあります。私はシンプルに、ピアノ、ベース、ドラムのピアノトリオが好き。上のyoutubeはOscar PetersonのMy One And Only Loveというピアノトリオ曲です。
ジャズという音楽は、クラシックを学んできた人間には本当にとっつきにくい音楽で、楽譜を手に入れてもコードしか書いていないものも多くあります。↓こんなかんじ。
上のyoutubeのOscar Petersonさんが弾いている音を一粒一粒ちゃんと楽譜に起こした譜面がないと、私はピアノが弾けないのです。
逆に譜面があればどんな難しい曲でも挑戦できるでしょう?(私のピアノは独学だけれど、難しいフランツ・リストも1小節ずつ練習して、愛の夢第3番もほぼ全部弾けるようになりました。”1小節練習法”です(笑))
どうにかしてこのyoutubeそっくり忠実なジャズ譜面はないものか・・・。
私の主人の弟がジャズピアニストでバークリー大学に在学中なので、彼にそういう楽譜があるか探してもらい、Oscar Petersonさんの演奏を忠実に譜面に起こした楽譜を手に入れました。
↓
クラシックをやってきた人間がこの楽譜を見ると、メチャクチャなのがよくわかります。4/4拍子で始まり、2小節後には6/4拍子、次は7/8拍子、そして4/4、という・・・。
そしてこの曲は♭が4個、As-Dur(変イ長調)だけれど、そんなのガン無視の曲調。赤い丸で囲った所の和音とか、普通使わないでしょ。ラヴェルだって使わないわよきっと。
・・・な~んて、ブツブツいいながら、ピアノを弾いて遊んでいます。やっぱり音楽を奏でるって、いいですね。バイオリンでも、ピアノでも。
長らく読んでくださってありがとうございます。
最後までお読みいただいたお礼(?)に、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、楽譜を無料で手に入れる方法をちょこっと。まぁ曲にもよりますが大抵は手に入ります。
正しいアルファベットで曲の作者とタイトルを書くことができれば、著作権の切れているクラシックなどはほとんど無料です。
たとえば、上記したマーラーのピアノ四重奏曲。
http://imslp.org/wiki/Main_Page
四重奏曲とはカルテットですね。なので、mahler quartetと、このリンク先で検索してみてください。該当の検索結果が出たらそれをクリックします。
上から2番目「1st movement - Piano score and parts (EU) 」という背景がグレーの所の文字をクリックすると、ディスクレーマーのページが出るので、良く読んで内容を理解し同意したら四角い枠の下にある「I accept this disclaimer, continue to download file」というリンクをクリックします。またディスクレーマーが出たらよく読んで同意し、「I agree with the disclaimer above, continue my download 」をクリック。
はい、PDFの楽譜のダウンロード、完了!というかんじ。
(ちなみに一番上の背景がグレーの所の「Complete Score (EU) 」をクリックすると、マーラーの手書きの譜面をPDFでダウンロードすることができます。昔じゃ考えられなかったですよね)
このサイトは日本語のリンクもあるみたいですが、英語ベースでダウンロードしましょう。
それではみなさま、楽しい音楽ライフを!
※Oscar PetersonのMy One And Only Loveの楽譜は、アメリカのamazonで20ドル以上支払ってアメリカの家族がEMSで送ってくださいました。
こういう著作権がある楽譜や本当に欲しい楽譜はちゃんと買いましょうね( ^ー゚)